2023/7/15

 

最近、米軍の横須賀基地や厚木基地や横田基地のPFASのニュースや小池百合子がPFASについて国に注文をつけるなど、ようやくPFASについての話が聞こえて来るようになりました。

 

PFASとは発がん性や免疫抑制など健康影響が指摘される有害物質で泡消火剤やフライパン、防水服などに幅広く利用されている物質です。

 

特にPFASの中のPFOSとPFOAという物質が健康に影響するので注意が必要です。

2018年頃発生した横田基地での泡消火剤の流出を外国のメディアが報道したのをきっかけに東京新聞が騒ぎ出し国分寺や立川の市民が体内の残留値を計測するなどの市民運動が起こってきました。

 

PFASについては分からに事が多く、日本では基準など何も決まっていませんでした。そこでPFOSとPFOAを合わせた量がリッター当り50ナノというアメリカが使っていた安全基準を日本の暫定基準としたようです。

2020/1、都は急いでこの基準を上回る井戸からの給水を止め都民が口にする水道水のPFASが50ナノ以下になるよう改善しました。

 

本家アメリカでは今年の3月頃このPFOSとPFOAの安全基準値をもっと厳しい4ナノに変更する案を出したようです。

 

横田基地では2010~2012の泡消火剤使用は3回だと言う事は確認されていますが、それ以後の使用については現在確認中と言う事で2020にも3回あったようでですがこれも確認が取れていないようです

 

基準を上げ自国民の健康には気を使っているのに日本国民の健康には全く配慮のない無神経なふるまいには腹が立ちます。こういう時に活躍してほしいのが日頃高い給料や歳費をもらっている議員さんたちです。

 

多摩地域のPFASの推移 [令和元年度1月(2020/1)~令和4年度3月(2023/3)]


東京新聞2023年5月12日 6時00分

発がん性疑い「PFAS」横田基地近くの井戸水で都内最高濃度 暫定指針値の27倍 本紙が調査データを分析

 

 

このDATAは地下水のDATAで、水道水のDATAではありません。

 水道水はどの市も基準50ng/ℓ以下で一応安心です。

 

 横田基地東側の立川市にある「横田基地モニタリング井戸」で18年度、これまでの都内最高値となる1リットル当たり1340ナノグラムのPFASを検出した。市内では同1000ナノグラム前後の地点が複数あった。

 基地東側の武蔵村山や国分寺、国立市などでは同500ナノグラムを上回り、比較的高い傾向。一方、基地西側の福生市や羽村市、瑞穂町などは低かった。(記事からの抜粋)

 


多摩のPFAS汚染       2023/4/13 木

 

 以下は多摩地域の有機フッ素化合物(PFAS)汚染を明らかにする会よりの引用です。

 

 PFASとは4730種を超える有機フッ素化合物の総称。 自然界では分解しにくく水などに蓄積し、人への毒性が指摘されている有害物質で、国際条約で廃絶や使用制限されています。

 長期間飲んでいると人体に蓄積し健康に影響すると考えられている。代表的な物質であるPFOAとPFOSのトータルが1リットル当たり50ナノグラム以下と定められている。

   

水道局は、2019年以来、汲み上げ井戸の原水の汚染が極めて高い給水所はくみ上げを停止したり、汚染濃度が少し高いところは河川水とブレンドしています。したがって、現在の水道水は国の暫定目標値(50ナノグラム/ℓ以下になっているので飲んでも問題がないという立場です。 

 

しかし、長年にわたって高濃度に汚染された浄水所の水道水を飲用してきた住民の体内にどれだけ汚染が蓄積しているかという健康問題については、まったく触れていません。

 そこで、これまでの東京都水道局の調査結果(2004年~、2011年~2021年)(有機フッ素化合物検出状況の資料)から、多摩30自治体を、PFAS汚染濃度が原水(くみ上げ井戸)で長期間にわたって相対的にみて高い数値、浄水(蛇口)でも2019年以降50ナノグラム/ℓ以下にしたとはいえ相対的にみて高い数値の自治体を①か~⑤ランク付けしてみました。地図に自治体ごとに色分けしたものが左の図です。

 

 ①汚染が極めて高いピンク色):府中市、調布市、国立市、国分寺市、小平市、西東京市(6自治体)

 ②汚染がやや高い(オレンジ色):福生市、日野市、立川市、東久留米市(4自治体)

 ③汚染が高い(黄緑色):瑞穂町、八王子市、町田市、小金井市、狛江市(5自治体)

 ④汚染が少し高い(ライトブルー):昭島市(市直営水道)、青梅市、あきる野市、多摩市、三鷹市(5自治体)

    (相対的に汚染がある自治体は以上の20自治体と想を整理定されました)

 ⑤汚染が弱い(原水、浄水とも5ナノ以下)(白色):羽村市(市直営水道)、武蔵村山市、東村山市、東大和市、清瀬市、武蔵野市、稲城市、奥多摩町、日の出町、桧原村(町直営水道)(10自治体)で大和市の2カ所の浄水場の現在の水は安全と出ていました。※ ただし、サイトではランク付の細かな説明はされていませんでしたのでその基準が明瞭ではありません。また2019以前までは取水調整などがなされていなかったのですでに私たちの体内にはPFASが蓄積されていることでしょう。

 

 問題は我が家に来ている水がどの浄水場又は給水場から来ているかと言う点です。市のまちづくり部下水道課庶務係に問い合わせてみました。

 多摩地域の水質検査一覧と小川給水場のPFAS汚染の現状及び推移を PFAS汚染 に整理してみました。

                            他人事に思っていた ひげおやじ

多摩地域の給水栓(蛇口)のPFAS汚染水質検査結果と小川給水場の汚染状況の推移

 


koku

国分寺の血中PFAS濃度検査

             2023/1/30

 <PFASを追う より引用立川は下

 

 検査は昨年12月3日に国分寺市で600名の市民に対して実施されました。

 住民の血液検査に取り組んでいる市民団体が2023年1月30日、国分寺市を中心とした87人分の分析結果を発表した。

 血中濃度が米国で定める指標値(7種合計20ng/㎖)を超えている住民は約85%(74/87)に上り、分析した専門家は「水道水が主な要因ではないか」と指摘した。(松島京太)

 汚染源は、米軍横田基地(福生市など)の泡消火剤などとの関連性も疑われている。

 今回は、昨年11月から調べている約600人のうち、中間報告として21〜91歳の87人分の結果を明らかにした。血中に含まれる13種類のPFASを分析し、うちPFOS(ピーフォス)、PFOA(ピーフォア)、PFHxS(ピーエフヘクスエス)、PFNA(ピーエフエヌエー)の4種類の結果をまとめた。国内ではPFASの血中濃度に関する基準がないため、海外の指標値を参考に評価した。

 4種類の合計値で米国の指標値を超過した人は、全体の約85%の74人。特に、国内で製造や輸入が禁止されていないPFHxSの平均値が血液1ミリリットル当たり14.8ナノグラムで、環境省が2021年に全国の約120人を対象に実施した調査と比べ、約15倍の高さだった。指標値を超える人が多くなった大きな要因になった。

 また、PFOSとPFOAをそれぞれ対象としたドイツの指標値では、PFOSでは約24%の21人、PFOAでは約7%の6人が超えた。

 検査した国分寺市の65人には自宅の浄水器の有無について聞いた。付けていない42人の血中濃度の平均値は4種類のうち3種類で、付けている23人よりも高かった。原田准教授によると、浄水器の活性炭がPFASの約9割を除去するとの世界保健機関(WHO)の研究があるという。

 多摩地域の浄水施設では高濃度で検出されたため、34カ所の水源井戸での取水が停止された。それでも高いことに原田准教授は「過去の汚染状況はより高かった可能性があり、水を飲んで体内に蓄積している」と分析。取水停止により多摩地域の水道水は暫定目標値を下回っているが、「都の検査の数値に注意する必要がある」と話す。

 健康影響については、急性に影響が出る数値ではないが、将来的に腎臓がんや、妊娠中の場合、子どもが低体重児になる恐れがあるとした。

 会は、今回の結果を検査を受けた人に伝えた。今後も、羽村や立川、昭島、府中、清瀬市など多摩地域の広範囲で検査し、5月以降に約600人分を取りまとめた最終報告を公表したいとしている。

 

米国とドイツのPFAS血中濃度の指標値

 米国の指標では、7種類のPFASの合計値が1ミリリットル当たり20ナノグラムを超えると健康影響の恐れがある。多摩地域の血液検査では4種類だけで指標値を超えた。

 ドイツの指標では血中のPFOSが同20ナノグラム、PFOAが同10ナノグラムを超えると、健康に悪影響が出る可能性があるとしている。

 

◆事例 

 Aさんは国分寺市に住んで45年。検査結果は、環境省の全国調査の平均値と比べて、PFOS(ピーフォス)が6.6倍、PFOA(ピーフォア)が4.5倍。4種の合計値は、健康被害の恐れがあるとされる米国の指標値の3.5倍を上回っていた。

 「健康診断では、腎臓の数値が悪かった。

 市内在住のBさん(75)の検査結果も米国の指標値の3倍に迫る水準だった。「国分寺の水を使って、お茶を飲んだり、コーヒーを飲んだりしてきた。

 

 調査結果を報告した京都大の原田浩二准教授は「今回の数値は高く、沖縄の結果に近い。まだまだ見えていない汚染をしっかり捉えていかないといけない」と指摘。市民団体共同代表の高橋美枝子さん(81)は「(国分寺では)都の調査によると、2011年から浄水場の水で高い数値が出ていた。(国や都は)横田基地の周辺の土壌をもっと熱心に調べるべきだ」と述べた。        以上 PFASを追う より引用

 

 

国分寺と立川の血中PFAS濃度検査

               2023/4/7

 <PFASを追う より引用

 東京・多摩地域で水道水に利用していた井戸水から発がん性が疑われる有機フッ素化合物(PFASピーファス)が検出された問題で、住民の血液検査を実施している市民団体が7日、273人分の分析結果を発表した。居住地域別にみると、国分寺・立川両市の住民の血中のPFAS濃度が高く、全体でも6割以上が米国で健康被害の恐れがあると定める指標(血中濃度が7種合計で20ng/㎖)を超えている住民は全体の約61.1%であった。(立川の住民の78.0%)

 多摩地域では、18年に米軍横田基地(福生市など)でPFASを含む泡消火剤3000リットル以上が土壌に漏れたと英国人ジャーナリストが報道し、基地との関連が浮上している。

 米国の指標を超えていたのは、検査を受けた国分寺市の住民の94.9%で、立川市が78%と続く。全体では61.1%だった。

 浄水器を使っていた場合には、血中濃度が平均で2割程度低いことも分かった。

 今回は2回目の中間まとめで、5月下旬をめどに約650人分の結果を最終報告する。

 立川は全国平均より3以上汚染度が高い。

 


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取水停の井戸

 

 東京新聞記事よりの抜粋

東京都多摩地域の井戸水から発がん性が疑われる有機フッ素化合物(PFAS)が検出された問題で、都が汚染によって取水を停止した井戸が11の浄水施設(7市 小平の小川給水所を含む)の34本に上ることが、都水道局への取材で分かった。3施設の5本は判明していたが、対象範囲が拡大した。一部浄水施設では約15年前から高濃度で検出されており、市民団体は「都は汚染源を早く特定し、対策をとってほしい」と訴える。(松島京太)

 日本の水道水などの暫定目標値はPFOSとPFOAの合計が1リットル当たり50ナノグラム。

 都は、住宅の蛇口から出る水道水「給水栓水」について、この値を超える恐れのある浄水施設で、井戸からの取水を停止している。

 都水道局によると、2021年5月までに停止したのは、立川市や府中市など7市の施設11カ所で計34本。このうち、府中武蔵台浄水所(府中市)などの3カ所計5本は、都が19年6月に取水を停止したことを発表していたが、その後の取材で、さらに広範囲の井戸で停止していたことが分かった。

  都水道局が多摩地域で管理する水源の井戸は計278本。取水を続ける井戸でも高濃度のPFASが検出される場所があるが、低濃度の井戸水や河川水と混ぜると国の暫定目標値を下回るため、そのまま利用されている。

 

 


横田基地とPFAS

 

 都内の地下水は基本的に西から東の方向に流れている。